毎日、長時間を過ごすオフィスの環境は、健康に大きく影響します。政府でもメンタルヘルス対策として、ストレスチェック制度を導入するなど、ヘルスケアに関しての重要性が高まっています。
オフィスの快適度を左右する要素には下記のようなものがあります。
- 空気
- 空間
- 湿度
- 照明
- 音
- 人間関係
快適なオフィスの条件
「適度な室温」
熱い寒いと感じるのは、体内での熱の発生と発散のバランスで決まっています。そのバランスを左右するのは、気温・湿度・空気の流れ、です。夏の冷房は外の気温と差があってはいけませんし、冬は10℃以下にならないよう暖房をつけなくてはいけません。そこで最も適切とされている室内温度は、
気温 17℃~28℃
湿度 40%~70%
風速 0.5m/秒以下
となっています。
「きれいな空気と適切な空間」
天井が4m以内の高さのオフィスでは、設備や備品が占める空間を差し引いて、1人あたり10㎥以上を確保しなければなりません。天井の高さにもよりますが、机や椅子、コピー機などを抜いて、約2畳~3畳分の面積が無くてはなりません。さらに換気も大切です。耐熱による温度や湿度の上昇、呼吸による酸素の欠乏や炭酸ガスの増加を防ぐためです。多くの人が作業する室内で、換気が不十分だと、酸素が減少し、炭酸ガスが増加します。そうすると、温度と湿度、ホコリ、細菌、においなどが充満して、不快な環境になってしまいます。
「自然な照明」
作業の内容によって変わってきますが、一般的なオフィスワークでは300~700ルクスであることが望ましいとされています。また、単に明るければ良いというわけではなく、明るさに差がない、まぶしくない、太陽光に近い色である、事も大切です。
「静か」
パソコン周辺機器・コピー機・キーボードのタイプ音・シュレッダーなど、気になる騒音や振動が伝わるようなものを使う場合は、つい立てや個室で分けるなどの対策が必要です。吸音材や防音材を使ったスペースを設けることも必要になってくる場合もあります。
働く人がリラックスできる空間と、清潔な職場を作ることが大切です。また、快適なオフィスを保つためには、空気環境や設備の定期的なチェックが欠かせません。