おしゃれ? コンセプト? トレンド?
~オフィスデザインにあたってもっとも大切なこと
1.オフィスデザインへの関心
<オフィスデザイン>というワードをキーに検索をすると、<関連する検索ワード>として、以下のようなものが表示されます。
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2.オフィスデザインへの期待は高いのに・・・
実際、オフィスデザインを含む、オフィス環境に対する期待は非常に高いものがあります。
一般社団法人 日本オフィス家具協会が2016年7月に実施した3000人以上のオフィスワーカーを対象にした調査結果によれば、オフィス環境の良し悪しが仕事の成果をあげることに影響すると考えられている方は6割以上、オフィス環境の良し悪しは仕事に対するモチベーションに影響すると考えられている方は7割以上に達しています。
その一方で、現状のオフィス環境に対する満足度は低いことが明らかになっています。
オフィスに愛着を感じられない方が4割を超え、業種や商品・製品、ブランドなどが反映されると考えられる自社オフィスに対し、6割近くがオリジナリティを感じられない、と評価しています。
3.オフィスワーカーがオフィス環境に求めているもの
ではオフィスワーカーは、具体的にはどのようなことをオフィス環境に求めているのでしょうか。求めているのに満たされていないのは、どのような点なのでしょうか?同じ調査から、オフィスに対して重要視する度合いが高いにも関わらず、実現度の低い項目を見ると、以下のようなものがあげられています。
(1)オフィスのスペースやレイアウトに関する視点での課題
集中して仕事ができるように工夫されていること
心身をリフレッシュできる場所が十分に用意されていること
仕事上、関係の深い機器等の装備は使いやすい配置になっていること
情報共有を促すスペースが十分用意されていること
会議・打ち合わせスペースが十分に用意されていること
(2)オフィスの機器やツールに関する視点での課題
仕事で使っている椅子の座り心地が良いこと
ICTツール(パソコン、携帯端末など)が、十分に配慮されていること
書類の収納庫が、十分に用意されていること
(3)オフィスの利便性や効率性に関する視点からの課題
社内に蓄積された情報を、すばやく入手できること
4.オフィスデザイン、オフィス環境の整備にあたってもっとも大切な3つのこと
ここまで見てきたことからわかるのは、オフィス環境を整備する際、オフィスワーカーの視点から見たときに大切になるポイントです。
最重要視して整えるべきものは、集中のしやすさ、オン・オフの切り替えのしやすさ、情報へのアクセスの良さです。
これを満たさないと、他のことを満たしていたとしても、オフィスワーカーが満足することはないともいえます。
おしゃれなオフィスではあるけれど、集中はしにくい
カフェ風、自社ブランドのイメージなど、コンセプトは明確だけれど、オン・オフの切り替えがしにくい、最先端オフィスに似ているけれど、情報アクセスがしにくい。
といったオフィスでは、オフィスワーカーの期待には応えられません。
5.オフィス環境にもPDCAを!
もちろん、オフィスワーカーの要求に応えることが、オフィスそのものの目的ではありません。しかし、オフィスで生み出されたものの価値をお客様にお届けするのは、オフィスで活動するオフィスワーカーのみなさんであることも、忘れてはならない大きな視点です。
そう考えると、オフィスデザインでもっとも大切なのは、オフィス環境改善のPDCAのサイクルを回し続けられるかどうか、と言えるのではないでしょうか?つまり、オフィスワーカーのみなさんが、「生産性を高めるためにはどうしたらよいか?」という視点で、オフィス環境に対するアイデアを出し、オフィス環境を改善し続けられるかどうか。日々改善できるオフィス、一定期間ごとに改善できるオフィス。。。そのような視点でのオフィスデザインが今、求められています。