オフィス照明の重要性
オフィスにおける「知的生産性」が重要視されるようになり、オフィス環境を快適で創造性が高い空間とするための設備が重要とされています。一方、環境への配慮や法規制の強化により、省エネルギーの重要性も増してきています。快適性と省エネルギー性の両立を目指すために、オフィス環境全体に影響を及ぼし、またオフィス全体での消費電力量に対する割合が大きい設備である「照明」について検討を行うことの重要性は増してきています。
オフィスの基本的な照明
ベースライト
オフィスで最も見かける照明。蛍光灯(通常は2本1組)を使った最も基本的な照明器具として広く使われています。明かりが照らす範囲が広く、かつ均等であることが特徴で、反射板によっても光を拡散させる機能を持っています。
埋込型蛍光灯
天井に埋め込まれているベースライトのこと。意匠的にスッキリするだけでなく、埋め込まれている分、高い位置から照射するので拡散効果も高くなります。昨今よく見かけるルーバータイプは、パソコンのモニターに直接蛍光灯の光が反射するのを防ぐ働きをしています。また、埋込型は天井裏の設備状況によっては、設置できないこともありますので、注意が必要です。
直付型蛍光灯
天井に露出して取り付けるベースライトのこと。電気配線は必要ですが、埋込型ほど大掛かりではなくなるので、費用も比較的安くなります。直付型の代表的な反射板に「逆冨士タイプ」があります。この反射板は下向きに照らすだけでなく、天井に向けても光が向くので、部屋全体が明るくなる特徴があります。意匠的にはスッキリしませんが、倉庫や廊下などで使用されることが多いです。
スポットライト
スポットライトは、1点を集中して照らしたい時によく使われる天井設備です。主にエントランスのサイン部分を照らす時などに使用されます。
ダウンライト
ダウンライトは天井部分に直接埋め込む照明器具です。ダウンライトはベースライトより光を照らす範囲は少ないですが、適数を設置すれば明るさと落ち着いた雰囲気を両立させることもできます。
近年、身近になってきたLEDは、省エネ・長寿命・有害物質が含まれず環境にやさしい、などのメリットは多いです。以前に比べ価格は安くなったと言われてはいますが、規模の大きなオフィスでは初期投資のコストがかかります。
それぞれのメリット・デメリットを踏まえた上で、照明計画を行いましょう。